第14回 日本手関節外科ワークショップを2022年8月27日に大阪で開催させていただきます。
本会は手外科の中でも手関節に対象を絞った特徴的な学会で整形外科、形成外科、ハンドセラピストが集って議論する数少ない学会です。2008年に第1回が名古屋市で玉井誠会長のもとで行われて以来、徐々に参加者が増えており内容も非常に充実したものとなっています。第8回からは、セミクローズなものからオープンな開催とし、今では日本手外科学会の関連学会となっています。一方アジアを見ますと香港手関節外科ワークショップ、中国では北京、上海、そして台湾、韓国、シンガポールでも同様の学会が行われ2日目には Cadaver seminar が行われ若い先生に技術を生で伝承しています。私たちはこの手関節外科をさらに高みに上げることと共に若い医師、セラピストにその技術を伝承していかなければなりません。
本学会のテーマは「匠にこだわる-技術の伝承-」です。手関節疾患の診断および治療、特に手術については本だけでは伝わらない実際の経験の蓄積が必要です。今回は臨床経験豊かな数名のエキスパートの先生にその診断と手術のピットフォールについてビデオを使って詳細にお話ししていただき、若い先生の疑問に答えていただきます。また今回はアジアの手関節外科の現況を知るために香港からPC Ho先生、北京からLiu Bo先生を招待しています。私のライフワークでもあるTFCC損傷、CM関節症については、うまくいかなかった例、難治例への対応など本音の部分をディスカッションしたいと思っています。もちろん本会の特徴である恒例のハンズオンセミナー(関節鏡、超音波、新しい手術道具)をはじめ、モーニングセミナー、ランチョンセミナー、午後にはスウィートセミナーも企画いたしました。以上のようなセッションのみならず、ご応募いただいた一般演題でも手関節外科の最新の手技や知見について自由闊達に議論していただきたいと思います。熟練者の技術伝承と若い先生の技術向上の一助になる会を実現したいと思います。
最後に現在Covid-19が収束しつつあり、多くの学会が現地で開かれています。本学会も感染対策を十分に行い皆様と現地でお目にかかれる事を楽しみにしています。
大阪の8月は暑い季節ですので服装もクールビズとして開催させていただきますので、多くの先生のご参加と熱いディスカッションをよろしくお願いいたします。
第14回日本手関節外科ワークショップ
会長 藤尾 圭司
(おおさかグローバル整形外科病院 院長)